玄関ポーチが狭いのは危険?一体型ポストを活用してスペースを広く使おう
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玄関ポーチが狭いのは危険?
一体型ポストを活用して
スペースを広く使おう

屋根や庇(ひさし)で覆われた「玄関ポーチ」は、毎日の家への出入りを左右する大切な場所。建築費用や敷地面積との兼ね合いで玄関ポーチを狭くすると、どのようなデメリットがあるのか、より広く使うためのアイデアとあわせて解説します。

狭い玄関ポーチのデメリットとは?

ドアの開閉時に段差で転倒しやすい

日本では玄関で靴を脱ぐ文化があるため、脱いだ靴がドア開閉の邪魔にならないよう、ドアは外側に開くのが一般的です。ドアの外側にある玄関ポーチは、地面に数段のステップを設けて設置されることが多く、ポーチが狭いと一度地面やステップを降りてドアを開閉することになります。このとき、後ろに下がりながらうっかりポーチの段差を踏み外して転倒するケースがあります。

危険は、自分や家族が家に入るときだけではありません。例えば来客時に内側から玄関ドアを開けるときは、ポーチで待っている人にぶつからないよう注意してドアを開ける必要があります。また宅配便を受け取る際も、荷物を持った配達員の方が後退しないとドアが開けられないため、荷物の受け渡しが少し面倒になることもあります。

雨の影響を受けやすくなる

玄関ポーチは屋外の環境を室内に持ち込ませないためのスペースでもあります。玄関ポーチが狭いと、ドアを開けた際に雨が室内に入り込みやすくなります。また玄関ポーチのサイズに合わせて屋根・庇(ひさし)も小さくなるため、出入りの際に人やモノが濡れやすくなってしまいます。
大雨のときは、玄関ドアを開閉しながら傘をささないと濡れる、濡れた傘のしずくを振り払う場所がないので玄関の室内側がびしょ濡れになるというケースは、狭い玄関ポーチで多く見られるデメリットです。

荷物やベビーカーの一時置きができない

玄関ポーチが狭いと、荷物やベビーカーなどを一時的に置くスペースがないため余裕をもって玄関の開閉をすることができなくなります。また在宅中に置き配で荷物がドアの前に置かれた際、ドアが内側から開けられなくなったり、急な雨で荷物が濡れてしまうケースもあります。

安全で使いやすい
玄関ポーチづくりのために

ドア前の動きと生活シーンを想像する

まずは玄関ドアの開閉範囲をきちんとチェックし、開ける際に後退したりステップを降りたりしなくて良いように一定の広さを確保しましょう。その上で荷物が多いとき、子どもの手を引いているとき、ベビーカーで帰宅したとき、傘をさしているときなど、帰宅時の動作を具体的にイメージすることが大切です。
玄関ドアと道路までを直線的に結んで「これくらいのスペースしかとれないから」と最小限の広さや向きにしてしまうと、使い勝手の悪い玄関まわりになってしまいます。毎日出入りする場所なので、のちにストレスを感じないよう生活シーンを想像して慎重に決めるようにしましょう。

ドア正面だけでなく横に広げる方法も

玄関ドアから道路までの距離が短かったり、駐車スペースのレイアウトとの兼ね合いで玄関ドア正面にあまりスペースがとれない場合は、玄関ポーチを横に広げる方法もおすすめです。横方向に余裕を持たせることでドアの開閉もスムーズに。屋根・庇(ひさし)に覆われる部分が多くなるため、雨のときの出入りもしやすくなります。

外構プランとあわせて早めに検討を

使い勝手の良い玄関ポーチを叶えるためには、玄関アプローチや駐車スペースといった外構プランとあわせて考えるのがおすすめです。一般的に新築の家づくりでは、玄関ポーチまでが建物の工事内容に含まれています。その際、標準的な大きさや配置の玄関ポーチを提案されることが多く、またその時点では外構プランが決まっていないため、使い勝手を考慮されないまま話が進んでしまうことも少なくありません。

外構プランによっては出入りしやすいステップの向きなどが変わるため、玄関ポーチは外構プランと合わせて設計の早い段階から考えると後悔がなくて安心です。あとから位置や向きを変えたいと思っても、工事が始まってしまい手遅れというケースもあるので、外構の施工会社に玄関ポーチも含めてお願いする場合は、建築会社にも早めに伝えておきましょう。

「機能門柱」でスペースを有効活用!

玄関ポーチの広さを確保するためには、玄関まわりのスペースの有効活用も考えたいもの。そこでおすすめなのが「機能門柱」です。表札やポスト、インターホンなど玄関まわりに必要な複数の機能をコンパクトにまとめられるため、玄関まわりがすっきりとし、スペース確保につながります。

最近は宅配ボックスを設置したいという方が増えていますが、宅配ボックスも一体になった機能門柱ならスペースをさらに有効活用できます。さまざまなデザインやサイズが展開されているので、敷地の面積や形状、お好みに合わせて選びましょう。

LIXILの代表的な機能門柱のそれぞれの特長と、どんな用途や住まいにおすすめかをご紹介します。

狭い玄関ポーチを使い勝手良くす

2タイプの機能門柱

さりげなく外からの視線を遮れる「ウォール型」

玄関から門までの距離が短く、道路からの視線が気になる場合は、ウォール型の機能門柱を選びましょう。玄関の前に設置する壁「門袖」のように外からの視線をやさしく遮りながら、ファサードに“面”の美しさをプラスします。省スペースでありながら、美しいテクスチャーや豊富な形状でわが家らしい玄関まわりを演出できます。

機能門柱FK

スペース効率を重視したいなら「ポール型」

玄関まわりに必要な機能をスリムな形状に集約したポール型。ウォール型よりも設置に必要なスペースが少なくて済むので、道路との境界や住まいの壁際にもすっきりと納められます。建物やエクステリアアイテムのテイストに合わせたデザインなら、統一感のある外観に仕上げることが可能です。

機能門柱FP

シンプルな機能美を追求した

「機能門柱FT」

ポール型の中でも特にスタイリッシュなデザインが特長の「機能門柱FT」。ノイズになりがちな継ぎ目や凹凸を一枚板により最小限に抑えるなど細部にこだわり、研ぎ澄まされたミニマルデザインを追求しています。宅配ボックス機能も備えているので、制約の多い狭小地や狭い玄関ポーチでもすっきりと納まり、「使いやすさ」と「美しさ」を両立した玄関まわりに仕上げられる機能門柱です。

ポストは安心のダイヤル錠付きで、朝刊6日分相当が入る容量を確保。また宅配ボックスはスリムなデザインでありながら、ネットショッピングで使われることが多い80サイズの段ボールの受け取りも可能です。さらにポスト・宅配ボックスの取り出し口は右開き・左開きを選ぶことができるため、狭い玄関ポーチでも敷地条件に合わせて設置できます。

ポスト
宅配ボックス

玄関の出入りは毎日行うことなので、ちょっとした場面でストレスを感じると暮らし始めてからの後悔が大きくなります。建物ばかりに目が向いて玄関ポーチを後回しにしたり、広さや向きに妥協をしたりせず、機能門柱などのエクステリアアイテムの採用や建築会社への早めの相談で、快適な玄関まわりを実現しましょう。