【プラン紹介】狭い庭にウッドデッキを設置するときのポイント
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【プラン紹介】
狭い庭にウッドデッキを
設置するときのポイント

外で自然を感じながらくつろいだり、子どもとプールを楽しんだり。庭を活用した暮らしに憧れるけれど、「わが家の庭は狭いから…」と諦めていませんか?狭い庭でもウッドデッキを設置することで、庭の活用の幅が広がり、暮らしを豊かにすることができます。今回は、数々の庭づくりを手掛けている「エクスプランニング」の古橋宜昌さんに、狭い庭にデッキを設置するときのコツやプランニングのアイデアをお聞きしました。

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狭い庭にウッドデッキを設置するといいコト

草取りの手間をラクにしたり、室内と庭の行き来がスムーズに行えるようになるなど、ウッドデッキには魅力的なポイントがいっぱい。特に狭い庭の場合、ウッドデッキを設置することでそのデメリットを補える「いいコト」がたくさんあります。

窓からの景色が明るい印象に

庭が狭いと塀や隣家の外壁などが近いため光が届きにくく、庭が薄暗い印象になりがち。そのうえ雑草を放っておくと、庭が荒れて景観を損なってしまいます。
ウッドデッキを設置することで雑草も生えにくく、室内から庭に向けてナチュラルな色味の床が広がるので、明るい印象の景色に変わります。

室内とつなげて活用できる

一般的に室内の床と庭の高低差は60cmほど。狭い庭の場合、室内と庭の高低差を広い庭よりも感じやすく、室内と庭が分断された空間になりがちです。そのためせっかくの庭が活用されないデッドスペースになってしまうことも。

ウッドデッキがあると室内と庭の段差を解消することができ、空間につながりを生み出せるので、狭い庭も有効に活用できるスペースに変えられます。

このように狭い庭にウッドデッキを設置することで、多くのメリットがあります。では実際に、狭小地でウッドデッキを使って空間を有効活用するアイデアを、私が作成したプランを見ながら解説していきましょう。

狭い庭のウッドデッキを活用する
プロのアイデア

最初は駐車場の奥にある南側の庭を変えるプランです。畳3枚程度の狭さから活用を諦める方も多く、雑草のお手入れなど手間を感じやすい庭です。放置すると室内からの眺めが殺風景になり、昼間もカーテンを閉めたままという方も。こうした庭を変えるアイデアを4つのステップでご紹介します。

※コラム内にある図面の寸法単位は、ミリメートル(mm)です。

庭を使い切るように設置しよう

狭い庭にウッドデッキを設置するときは、できるだけデッドスペースをつくらないように庭を使い切ることが重要です。敷地の境界のブロックやフェンスの近くまでデッキを伸ばし、庭を覆うように設置しましょう。

ウッドデッキは室内から見たときに正面の方向に伸ばすだけでなく、間口も境界いっぱいまで伸ばすことがポイントです。よく見かけるのが、ウッドデッキを建物の外壁の角に合わせて、ウッドデッキと境界の間にできる50~60㎝ほどのすき間に階段を設けるケース。しかし、階段の上り下りをするには狭く、動線としても使いにくくなります。

ウッドデッキを間口方向に境界ギリギリまで伸ばすことで、活用できるデッキスペースを広げながら、上り下りのしやすい階段を設置できます。また、室内の床とウッドデッキに20㎝以上の段差があると庭に出るのが億劫になりやすいので、室内の床の高さに合わせて設置すると使い勝手が向上します。

花壇を組み合わせて一体感を創出

ウッドデッキの設置範囲が決まれば、次はガーデニングスペースづくり。このとき、庭の地面に植物を植えても室内からはほとんど見えません。ウッドデッキの上に花壇を組み合わせるようにしましょう。

まずはブロックを積み上げてウッドデッキと同じ高さの花壇をつくります。その中に土を入れて植物を植えると高さが出るので、室内からも植物の姿を楽しめます。ブロックの花壇はデッキの下に納まるので外からは見えず、植物とウッドデッキが一体化した見栄えの良い空間をつくれます。

小さなお子さまがいるご家庭であれば、ウッドデッキを囲むように花壇をつくると、お子さまが下に落ちる心配がないので、安心して遊び場として活用できます。また、少し高めの花壇をつくれば、立ち上がりのところに人が腰掛けられるので、ベンチのように使うことも可能です。

目隠しは狭小地のマストアイテム

狭い庭は隣家や道路との距離が近いので、隣家の窓や道路の通行人からデッキスペースや室内の様子が見えてしまうことも。隣地や道路境界の間に視線をカットする壁や目隠しフェンスを設けて、周囲からの視線が気にならない庭にすることが大切です。

目隠しでプライバシーを保つことができて、庭で過ごす時間はもちろんのこと、昼間に部屋にいるときも安心してカーテンを開けられます。十分な高さのある目隠しが設置できない場合でも、フェンスに高さや素材などで変化をつけると通行人の目線がデザインに向くので、室内への視線を抑えることができます。

家具やパーゴラを設置して空間を演出

最後にアウトドア用の家具を置いて、ウッドデッキを室内のようにくつろげる空間に演出してみましょう。チェアやテーブルなどを追加すれば、心地良く過ごせる空間に変わります。

狭いウッドデッキにチェアを置くときは、敷地の境界に建てた目隠しフェンスやブロックに背を向けて、自宅の室内側を向くように配置するのがおすすめ。チェアに座ったときに隣家が背中側に来るため、周囲の視線が気にならず、デッキスペースで長時間過ごしやすくなります。

夏でもウッドデッキを活用するためには日差し対策も大切です。パーゴラ(フレーム)やオーニングなどの日よけを合わせ、涼しい日陰をつくりましょう。

直射日光が少ない北側には、
照明を使った眺める庭を

建物の北側は室内に入る直射日光が少なく、夏でも窓際で快適に過ごせます。特に北側にリビングや和室などの居室がある住まいなら、北側の庭をウッドデッキ+照明で「眺める庭」にしてみるのはいかがでしょう。

北側は夏場でも直射日光が入りにくいので、カーテンを閉めっぱなしにしないで過ごせます。窓際にいても比較的暑くないので、窓際にワークスペースになるカウンターを設置したり、リビングから見える景色を美しく切り取れるピクチャーウインドウにして「眺める」ための庭に仕上げてみましょう。
しっかりと隣地や道路側に目隠しフェンスを設置することで、外からの視線を気にせずに開放的な庭の景色を楽しめるお部屋にすることができます。

せっかくなら植栽と照明を組み合わせて、夜間も楽しめるドラマチックな庭を演出しましょう。照明は狭い庭でもすてきな雰囲気を楽しめるので、ぜひ取り入れてほしいアイテムです。

植栽を照らすときは間接照明がおすすめ。植栽のやわらかな陰影が生まれ、庭が落ち着いた雰囲気に仕上がります。室内から眺めるときは、室内の明かりを少し暗くするとリラックスできます。ほかにも木を1本植えて下からライトアップすると、木の存在感が強調されて幻想的な庭の景色を楽しめます。

サービスヤードもウッドデッキで
利便性が向上

ウッドデッキの設置は庭だけではありません。たとえば、キッチンの勝手口から出られるサービスヤードに設置することで、暮らしの利便性を高めることができます。

サービスヤードとは、普段使わないものの保管や物干しなどに活用できる家事スペースのこと。歩きやすさや防犯上の理由から砂利が敷かれていたりしますが、隣家が目の前で、あまり上手く活用できていないことも多いようです。

そんなときサービスヤードにウッドデッキを設置すると、ゴミを入れるポリバケツなどを置けるので、一時的にゴミをまとめて保管できる場所として役立ちます。においが気になる生ゴミも、室内でにおいが発生することもありません。

また、屋外用の収納ボックスを置くことで子供の遊びグッズやアウトドア用品など、室内に入れたくないものを保管する場所としても役立ちます。目隠しフェンスやスクリーンも合わせて設置すれば、周囲の視線をカットできます。

収納スペース以外にもパセリやミニトマト、ハーブなどを育てる家庭菜園にも良いですね。料理で使いたいときに、すぐに収穫して使えます。このようにサービスヤードにデッキを設置すると、今まで使えなかったデッドスペースが使いやすくなり、皆さんに喜んでいただけます。

LIXILのウッドデッキなら

さまざまな敷地に対応!

LIXILでは、狭い庭でもおしゃれで機能的な空間に仕上げてくれる、さまざまな人工木デッキをご用意しています。

日差しの強い南側なら、熱が伝わりにくい樹脂材を使用した「デッキDC」がおすすめ。夏場でも熱さを感じにくく、天然木のような快適さを実現したデッキです。

カラーバリエーションが豊富な「樹ら楽ステージ」なら、室内の床色と同系色を選ぶことが可能。よりデッキと室内の一体感が高まるので、コーディネートの幅が広がります。

また、敷地の形状やサイズに合わせてカットしたり、オプション部品を取り入れることで、狭小地はもちろん変形地などでも対応可能。デッキを部分的にカットして植物の植え込みをつくったり、デッキ下が見えないように幕板でカバーして美観を高めたり、さまざまな工夫も凝らせます。

美観も機能も両立できるLIXILのウッドデッキで、狭い庭を活用しやすく快適な空間にしませんか。

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