エクステリアとは?
種類や選び方、施工の流れを
まとめて解説します
住まいの顔と言われ、外から見た自宅を美しく際立たせる「エクステリア」。見た目だけでなく暮らしのお悩みを解決し、より快適な住まいへ変える役割も果たしています。
ここでは、エクステリアで解決できるお悩みや、設置を考える上で大切なことをご紹介します。エクステリアの種類別に選び方のポイントなども解説しているので、これから家づくりを始める人やリフォームを考えている方はぜひ参考にしてくださいね。
目次
そもそもエクステリアとは?
外構とは何が違うの?
エクステリアの意味を解説する前に、まずは似た意味で使われることも多い「外構」についてご説明します。
外構とは、門、塀(フェンス)、植栽(樹木)、アプローチ、カーポート、砂利など「建物の外にある構造物そのもの」を指す言葉。
フェンスで外部の視線を遮る、カーポートで雨や雪から愛車を守るなど、機能性が重視されています。
一方、エクステリアとは一般的に「家の外まわりの空間」を示す言葉。
対照的な言葉では、家具や照明などで構成された部屋全体の内装を意味するインテリアが挙げられます。エクステリアもアプローチのデザインや照明で照らされた木々など、構造物(外構)で構成された外まわり全体を意味します。
外まわりのお悩みあれこれ…。
エクステリアで解決!
エクステリアで、暮らしのお悩みや
不満を解消できることがあります。
では、どんなお悩みが解決できるのか、
次にご紹介していきましょう。
お悩み01
子どもが玄関から道路に飛び出さないか心配…。
門扉で仕切って安全な玄関に
玄関ドアと道路の間に門扉を設置することで、お子さまやペットの飛び出しを防ぐことができます。さらに、建物と敷地の外とを仕切るので防犯性を高める効果も期待できます。
お悩み02
花粉シーズンは洗濯物を外に干せない!
サンルームでいつでも快適な洗濯物干し場に
室内と外をつなぎ、季節を問わずに心地よい場所として活用できるサンルーム。花粉はもちろん雨の日でも洗濯物を干すことができるようになります。突然の雨からもサンルームが洗濯物を守ってくれるので、安心してお出かけできますよ。
お悩み03
玄関の段差に転びそうになった…。
手すりで安心の玄関へ
玄関の段差につまずくなどヒヤッとした経験をもつ方も多いのではないでしょうか。手すりを設置することで、安心できる玄関に変えることができます。
高齢者だけでなく、バランスのとりにくい妊産婦の方や小さな子ども、怪我をしている方にとっても手すりは歩行をサポートしてくれる心強いものになります。
お悩み04
庭の草むしりやお手入れが大変…!
ウッドデッキでお手入れラクラクなお庭に
始めは美しかったお庭も「思った以上に草むしりが面倒」「忙しくてなかなかお手入れできない」など、メンテナンスが大変に感じることもあります。そんなときは、ウッドデッキの設置がおすすめ。露地面を少なくすることで、日ごろのお手入れがラクになります。
いいコトMOVIEもチェックしよう
ファミリー編(1:05)
リフォーム編(1:05)
エクステリアを検討する前に
知っておきたい5つのポイント
エクステリアを検討する前に
知っておきたい大切な
5つのポイントをお教えします。
建物や周辺環境にあわせた
トータルプランが大切
エクステリアを検討する際は、「建物のデザインにあっているか」「周辺の環境にあわせたプランになっているか」など、建物と土地との調和を考えることが重要。
たとえば、和風の建物に赤レンガなどを使った洋風デザインのお庭は馴染みにくいかもしれません。また、自宅前に車が頻繫に走る道路がある場合は、フェンスや門扉で自宅のまわりを囲むと安心です。
エクステリアそのものだけを見て決めるのではなく、周囲の条件とあわせたトータルプランを意識しましょう。
室内からの眺めも大切にしよう
エクステリアは室外からの外観だけでなく、室内側からの眺めも大切なポイントです。たとえば、外からの視線が気になるため、建物に合うフェンスを設置したものの、室内から見たときに圧迫感を感じるデザインでは落ち着きませんよね。
フェンスや門扉は、室内からの距離や見たときの印象をイメージして、デザイン・色・高さを選ぶようにしましょう。採光性や通風性といった、室内に与える影響もチェックしておくとよいですね。
また、エクステリアライトをお庭につけると夜も室内から美しく照らされた心地よい景色を楽しめますよ。
生活にあわせた動線で暮らしやすく
エクステリアはデザインはもちろんのこと、生活しやすい動線になっていることが大切です。建物の間取りに合わせて配置を考えましょう。
ベビーカーや車いすを使う場合は、玄関にアプローチを設置して動線をスムーズに。玄関にスペースが無い場合は、デッキにスロープをつけて車から直接リビングなどに出入りできるようにする方法もあります。
間取りやライフスタイルによって暮らしやすいエクステリアの動線もさまざま。外とのつながりを意識しながら、生活しやすい動線をつくりましょう。
エクステリアは早期検討が
おすすめ
住まいの第一印象を決めるエクステリアですが、家づくりにおいては後まわしになることも少なくありません。お庭が荒れていたり、野晒しの愛車が雨で汚れていたりすると、せっかくの住まいの見た目を損なってしまいます。
たとえば、室内の間取りやインテリアなど建物に予算を使ってしまい、外観をつくろうと思っても予算が足りず、最低限の工事しかできない…という場合も。家づくりのプランを立てる段階から、しっかりと予算を確保しておきましょう。
また、建物のあとに急いで考えたプランでは動線が不便に感じたり、建物や環境にあっていないデザインになってしまったりすることも。そのため、エクステリアのイメージは建物のプランニングと並行して、早い段階から考えることが大切です。
数年後を見据えたプランづくりを
ライフスタイルの変化に対応できるエクステリアにすることも大切です。10年後、20年後と、いまの住まいでどのような暮らしをしているのか、想像しながらプランを考えてみましょう。
今は小型車1台であっても、家族の成長に合わせて大きい車に買い替えたり、車の台数が増えたりするかもしれません。あらかじめ駐車スペースを広めにとっておくと対応がしやすくなります。
また、同様に手狭になりがちな自転車置き場も、最初からゆったりとした広さを設けておくと出し入れがスムーズです。
主なエクステリア商品の
種類と選び方を知ろう
フェンス・スクリーン
選び方
フェンス・スクリーン選びは、はじめに設置する目的を考えます。隣家との境界を示すのであれば120㎝程度、通行人からの目隠しを目的にした場合は180㎝程度の高さが必要だと一般的に言われています。しかし、敷地の高さや過ごし方によっても必要な高さは異なるため、状況に合わせて総合的に考えましょう。
デザインでは、視線を適度にカットしつつ、風通しも感じたい方は、縦格子や横格子のフェンスがおすすめ。しっかりと目隠しをしたい方は、桟のすき間がないフェンスやスクリーンを設置しましょう。
フェンスを利用したガーデニングをしたい方は、ウッド調のフェンスがおすすめです。
設置にあたって気を付けたいこと
いきなりフェンスを設置すると、高さやタイプによっては、隣家とトラブルが起きることもあります。設置するフェンスが、日差しや風通しを遮っていないか確認しましょう。
さらに、お隣との境界トラブルを避けるために、「境界標」※の設置は大切です。境界が曖昧になっている場合は隣家の持ち主と相談し、土地家屋調査師に調査を依頼すると安心です。
※隣家や道路との境界を示すしるし
門扉
選び方
門扉は、鉄製やアルミなど素材もさまざま。デザイン性の高さで選ぶならば、カラーやデザインバリエーションが豊富なアルミ製がおすすめです。
鉄製は重いですが、頑丈でこわれにくいことが特長。木目調のデザインは、門まわりをナチュラルな雰囲気に仕上げます。
門扉は毎日使うエクステリアなので、デザインだけでなく、使い勝手の良さもしっかり考えておきましょう。セキュリティを上げたい方は、スマートフォンやカードで開く電子施錠タイプの門扉を選ぶと安心です。
設置にあたって気を付けたいこと
門扉は家側に扉を開く「内開き」が基本ですが、道路側に扉を開く「外開き」を希望する場合は、開けたときに通行人や車にぶつかることのないように、扉の開く分だけ道路からセットバックする必要があります。
門扉の開き方は、「片開き」「両開き」「引き戸」の3タイプがあります。希望する門扉を設置するのに敷地に十分なスペースがあるか確認してください。もし、開き扉の門扉で使い勝手が良くない場合は引き戸にするなど、スムーズに出入りできる開閉タイプを選びましょう。
カーポート
選び方
カーポートを選ぶときは、まず乗っている車のサイズを車検証で確認しましょう。ドアの開閉方法や形状なども忘れずにチェック。サイズに合わせて、車の出入りがしやすく、視界が良いかなど機能性と安全性を第一に選びます。
標準的なサイズの車がスムーズに出入りするためには、長さ5m30㎝、横幅2m50㎝程度※は必要とされています。また、広さだけでなく高さも確認しておきましょう。ただし、どちらも駐車スペースの形状によって変化するので、依頼する会社に相談することをおすすめします。
※出典:ブティック社「改訂版はじめての人でもよくわかるエクステリアの選び方」
設置にあたって気を付けたいこと
将来の車の台数も考えて、カースペースの広さやカーポートの形状を選ぶと失敗がありません。もしスペースが余っても、家族の自転車置き場などに活躍します。
また、「台風がよく通る」「雪がたくさん降る」といった地域では、カーポートの耐久性も重要になってくるので、お住まいの地域の気候も把握して、適切なタイプを選びましょう。
ウッドデッキ・タイルデッキ
選び方
デッキの設置を考える際、素材やリビングと調和するカラー選びは重要なポイント。リビングをもっと広い印象にしたい場合は、フローリングと同色系のデッキを設置すると、空間が広がり美しくまとまります。
ウッドデッキであれば、バーベキューなどアウトドアを楽しみたくなる空間に。タイルデッキは、お庭を室内のような上質な印象に仕上げてくれます。
設置にあたって気を付けたいこと
デッキでくつろごうと思っても、近隣の目が気になっては落ち着きませんよね。デッキを設置する場所が決まったら、フェンスで周囲から目隠しができているか確認しましょう。
もしご近所から見えるのであれば、フェンスの一部を目隠しタイプに変更したり、スクリーンを新しく追加したりする方法もあります。
新築? 建売・リフォーム?
検討のステップをご紹介
はじめに、エクステリアづくりの
基本的な検討のステップをご紹介します。
エクステリアづくりの
検討ステップ
相談する会社を選定
エクステリアについて相談したい会社を探して連絡を取ります。
現地調査・打ち合わせ
工事会社と現地調査と打ち合わせを行います。どのようなエクステリアにしたいのかイメージも伝えましょう。
見積り・契約
工事会社からプランと見積り書をもらい、内容を確認します。
着工、完成・引き渡し
工事中にトラブルが起きないように、工事前にはご近所へ挨拶を行います。現場でもスケジュール通りに進んでいるか、施工が図面通りかなど確認すると安心です。
※あくまで目安の進め方になります。詳しい進め方については依頼先に確認ください。
また、これから建物を建てる「新築戸建て」か、すでに建物が完成している「建売住宅・リフォーム」かによっても、工事の流れやポイントは変わってきます。
「新築戸建て」における工事の流れ
新築戸建てでは、建物と一緒に外構プランを住宅メーカーや工務店に依頼するか、ご自身で外構工事専門の会社を探す場合があります。
住宅メーカーや工務店に依頼すると、建物とあわせた外構プランで、着工~完成・引き渡しと進めることができます。
外構工事専門の会社の場合は、現地調査を行ってもらい、外構プランに納得できたら契約を結びましょう。
新築戸建ての外構工事の流れやポイントを徹底解説!詳しくはコチラ
「建売住宅・リフォーム」における工事の流れ
建物とともにすでに一部のエクステリアがある建売住宅や、住み始めてからのリフォームでは、ある程度のイメージがまとまったら、相談する会社を探します。
インターネットや雑誌等でご自身で探す、知人に紹介してもらう、建物を依頼した工務店に相談する、エクステリア設備メーカーのショールームで紹介してもらうといった方法があります。
外まわりの困りごとは
LIXILのエクステリアで解決!
この他にも「エクステリアで100のいいコト」では、
エクステリアで暮らしをより良くするコツや
アイデアをたくさんご紹介しています。
暮らしに役立つコラムをぜひ見つけてください。