迷いがちなオープン外構とクローズ外構。プロのコーディネーターが教える外構選びのコツとは?
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迷いがちなオープン外構と
クローズ外構。
プロのコーディネーターが教える
外構選びのコツとは?

せっかくの住まいだから、快適に暮らせる素敵なデザインの外構にしたい。こうした思いは、新築でもリフォームでもお持ちのはず。

外構のプランを考える方法のひとつに、オープン外構やクローズ外構といった外構スタイルがあります。しかし、「どちらの外構スタイルがいいのかな?」「外構の設置で気を付けることは?」などお悩みや疑問も多いのでは?

そこで今回は、LIXILエクステリアショールームでコーディネーターとして活躍されている細矢さんに、外構スタイルの選び方やおすすめのエクステリア商品についてお聞きしました!

まずは基本的なことから。

各スタイルの
メリット・デメリットを知ろう

はじめに「オープン外構」と「クローズ外構」で何が違うのか、それぞれの特長やメリット・デメリットを確認しておきましょう。

開放的な外構スタイル
「オープン外構」

オープン外構は敷地の周りに門扉や塀、フェンスなどの囲いを設けない外構スタイルのこと。道路や隣家との境界を設けるために、さりげなくポストや植栽などを配置するケースも見られます。

メリット

  • 狭い敷地でも開放的な印象を与えられる
  • 商品を多く使わないため、コストを抑えられる
  • 後からリフォームがしやすい

デメリット

  • 敷地内に侵入されやすい
  • 外から見えやすく、プライバシーの確保が難しい
  • 子どもやペットが飛び出しやすい

プライバシーを確保できる
「クローズ外構」

クローズ外構は門扉やフェンス、スクリーンなどで敷地を囲い、道路や隣家との境界を明確に区別した外構スタイルです。

メリット

  • 外からの視線を遮るので、プライバシーを確保できる
  • 外部からの侵入リスクを下げられる
  • 子どもやペットの飛び出しを防げる
  • 門扉やフェンスで囲むことで、重厚感のある佇まいになる

デメリット

  • 狭い敷地の場合などは圧迫感が生まれてしまうことがある
  • 外部から侵入された際の死角が生まれやすくなる
  • 設置する商品が増えるのでコストがかかる

どちらのスタイルも一長一短がありますね。それでは、どのような考え方や手順で外構スタイルを選べば良いのか、LIXILショールームのコーディネーターの細矢さんに教えていただきましょう。

LIXILのコーディネーターさんに

外構スタイルについてお聞きしました!

今回、お話を伺うのはエクステリア商品で困りごとを解決するシリーズでおなじみのシルミさんです! 

はじめまして!今日はよろしくお願いします。さっそくですが、オープン外構とクローズ外構では、今はどちらのスタイルが多い印象ですか?

そうですね、新築の場合は約7割の方がオープン外構を選ばれている印象です。費用面でチャレンジしやすい点はもちろん、住まいの見た目に開放感が生まれるので、オープン外構を選ぶ方もいらっしゃいます。また、まずはオープン外構にして、後からアイテムを追加していこうとされる方も多いです。

オープン外構に多い困ったエピソード

ただ、オープン外構にしたものの、「ちょっと困った…。」というお話を耳にすることもあります。

えっ…!いったいどんなことですか?

オープン外構でよく聞く不満が、敷地への侵入です。通行する人がショートカットで横切る、散歩しているワンちゃんが排泄をする、車の切り替えしで使用されるなど気づかないときに色々な人が敷地に入っているケースがあるようです。

また、玄関ドアを開ければ、すぐ目の前に知らない人が立っていて驚いた、という経験はありませんか?クローズ外構と違い門扉が無いオープン外構は簡単に玄関まで近づきやすいため、「1人で対応するときは不安…」という声もよくお聞きします。

確かに知らない人が玄関前にいたらびっくりするかも。クローズ外構の方が安心できそうですね。でも、オープン外構は開放的な空間になるから、どっちのスタイルを選ぶか迷いそうだし、夫婦でも意見が割れそう…!

もし、どちらの外構スタイルにするか決まらないときは、プライベートとパブリックゾーンの「線引き」を考えてはどうでしょう?

プライベートとパブリックゾーンの

「線引き」とは?

オープン外構とクローズ外構、どちらのスタイルを選択するか迷う場合もありますよね。そんなときは、家族だけが使用できるプライベートゾーンと家族以外の人も使用できるパブリックゾーンの線引きをどの位置にするか考えましょう。

たとえば、ご近所の方との付き合い方ひとつでもフェンスの高さが変わります。顔がフェンスから出て挨拶できる高さなのか、しっかり隠す方が良いのか…。

また、ポストを玄関の横に取り付ければ、その場所まではさまざまな人が訪れるパブリックゾーンとなります。

パブリックゾーン

このように、家族以外が入れるパブリックゾーンをどこまで設けるのか考えて、外構スタイルを決めることが大切です。

家族だけが使える空間と、他の人も使える空間の線引きはたしかに大切かもしれませんね。ほかに外構スタイルを決める際のポイントってありますか?

「こだわり」も外構スタイルを決めるポイントです。愛車を守りたいという方であれば、防犯性の高いシャッターや電気錠の門扉を取り付けて全体的にクローズ外構で仕上げることもあります。反対に車や家の外観デザインに特にこだわりのある方はオープン外構を選ばれることも多いですよ。

リフォームと新築で変わる

外構づくりのポイント

そういえば、友人がオープン外構からクローズ外構に変えたいと言っていたのですが、何かアドバイスがあればお願いします!

オープン外構からクローズ外構にリフォームするときは、ご近所の方に配慮することが大事ですね。

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外構リフォームのポイント

オープン外構からクローズ外構へのリフォームでは、いきなり高いフェンスなどを設置するとお隣の方が驚かれるかもしれません。場合によっては、「日差しが遮られた」などトラブルになることもあります。

円満なご近所づきあいを続けるためには、リフォームする前に近隣の方と話し合いをした方がいいでしょう。1度聞いてみると、「実はうちも気になっていた」「付けてくれるの?ありがとう!」と案外喜ばれることもあるようです。

やっぱり確認を取っておくと、どちらも安心ですよね。では、新築におけるアドバイスはありますか?

新築では、住んでからの生活を想像することがポイントです。

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新築の外構づくりのポイント

新築の場合、周辺環境を見ながら、自宅のプライベート空間を充実させる外構にするのか、近隣の方と交流しやすい外構にするのか、入居後の生活をしっかりイメージすることがポイントです。

たとえば、お隣にまだ家が建っていないと、隣家がどのような間取りになるか分からないまま家づくりを進めることになります。もし、のんびりくつろげる庭をつくっても、隣家の窓が目の前にあると視線が気になって落ち着きませんよね。そういった状態を避けるためにも、はじめから視線が気にならないクローズ外構にするなど、気になる要素を減らしたプランを考える方が良いでしょう。

また、新築では「建物のプランばかり決めてしまい、外構まで予算が回らなかった」という声をよくお聞きします。後悔のない家づくりのためには、家づくりの初期段階から外構工事の相談をしておくことも重要です。

初期段階とは、家づくりのどのタイミングでしょうか?

建物の位置やお庭のスペースが調整できるなど、変更の効く段階が良いですね。早い段階であれば、設置したい商品のスペースを確保したり、外構と建物の色を合わせたプランなどもできるので、より満足のいく住まいになると思います。

建物と並行でプランを進めるのは大変そうだけど、完成後の満足感は高い方が良いですね。ちなみに、街並みに調和する外構にするには、どのようなポイントを意識すればよいでしょうか?

街並みとの調和では、オープンやクローズといった外構スタイルや塀の高さ、金物や樹脂といった素材のバランスなどを近隣住宅と揃えていただくと馴染みやすいかと思います。

街並みとの調和

なるほど!形や素材を意識すれば街並みにあった外構づくりができそうですね。ところで、最近はどういったデザインの外構がトレンドなのでしょうか?

近年は、LIXILサイト内の「Design Style」で紹介しているMINIMAL STYLEの「Nouvelle J’s(ヌーベルジェーズ)」が人気のイメージです。

Nouvelle J’s…?いったいどんなデザインか気になります!

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人気の外構トレンドをチェック!

MINIMAL STYLE
「Nouvelle J’s」とは

Nouvelle J’s

暮らしに合わせて憧れのスタイルを見つけられるLIXILの「Design Style」。4つのスタイルに向けて7つのデザインを展開しています。それぞれのスタイルをイメージしたコーディネート写真や、住まいを魅力的に見せるおすすめ商品をご紹介しています。

なかでも、最近のトレンドデザインはMINIMAL STYLEの「Nouvelle J’s」。ブラックよりもやわらかな濃いグレーをベースに明るいウッド調のアイテムをアクセントで入れた、スタイリッシュな色合わせが特長です。洗練されたデザインで和モダンな外構を希望のお客様にも人気ですよ。

ほかにも、白をベースにやわらかい印象に仕上げる「Villa Retreat」や木の自然なあたたかみを感じる「Natural CONSCIOUS」など、さまざまなデザインをご用意しています。ぜひ、お好みのデザインを見つけてくださいね!

Villa Retreat
Natural CONSCIOUS

どのデザインもおしゃれな外構ができそうですね! では最後になりますが、これからリフォームや新築を考えている方におすすめのエクステリア商品を教えてください。

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プロがおすすめ!

外構づくりで採用したい
エクステリア商品

どちらのスタイルでも使いやすい「スマート宅配ポスト」

1番におすすめしたいのは、「スマート宅配ポスト」ですね。オープン外構はもちろん、壁に埋め込むタイプならクローズ外構でも使用可能です。

クローズ外構でも設置できると、人の目を気にせずに荷物を受け取れるから嬉しいわ! 

ディープグレー

留守のときや、忙しくて手が離せないときでも、荷物の受け取りや発送ができる「スマート宅配ポスト」。スマートフォンと連携するとさらに便利になります。また、重厚感とやわらかさを持つ新色のディープグレーは「Nouvelle J’s」のデザインにもぴったり。2リットルのペットボトルが12本入る大容量サイズながら、上質なデザインで門まわりにすっきりと馴染みますよ。

統一感のあるクローズ外構に仕上がる「オーバードアS」

クローズ外構の方で車を守りたい方には、「オーバードアS」がおすすめです。建物やほかのエクステリア商品と色をあわせることで、統一感のある外観が完成します。

色調を合わせるだけでも、こんなに印象が変わるなんて!これは外構を考えるときに、ぜひ覚えておきたいコツですね。

大事な車を守る車庫前門扉の「オーバードアS」。フラットなパネルで、スタイリッシュなカースペースを実現します。カラーデザインでは木目調をご用意しているので門扉、フェンス、カーポートや建物の玄関ドアとのトータルコーディネートも可能です。また、電動タイプは門扉の上がる音も静かなので、夜の住宅街でも安心して使用できますよ。

自由な敷地デザインを楽しめる「プラスG」

プラスGもどちらの外構スタイルにも使いやすい商品です。オープン外構であれば、アイテムを組み合わせてデザイン性の高い外構になりますし、クローズ外構では目隠しとして活用できます。

シンプルになりがちなオープン外構は、プラスGを上手に組み合わせてお庭に上質な空間をつくりたいですね!

豊富なアイテムで自由に敷地をデザインできる「プラスG」。庭とコーディネートをまとめたり、敷地全体で統一感を持たせることが可能です。また、プライベート空間に目隠しを設置したい方は、「Gスクリーン」を使用すれば光を採り入れながらも視線をカットできます。

こんな素敵なエクステリア商品を設置するためにも、やっぱり外構は早い段階から考えるべきね! 

ショールームではほかにもエクステリア商品を多数ご用意しているので、実物や使い勝手を確認したいときはぜひお越しください!また、パソコンやスマートフォンからオンラインでご相談いただくことも可能です。

お家からでも相談できるのは便利ですね!さっそく予約してみようと思います。細矢さん、今日は役立つお話をありがとうございました。