エクステリアの匠に聞きました!【2022年】最新の外構デザイン
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エクステリアの匠に聞きました!
【2022年】最新の外構デザイン

新築やリフォームで理想のエクステリアを作りたいけど、どうすればいいのか分からない。そんなお悩みをお持ちの方は多いのではないでしょうか。そこでLIXILエクステリアコンテストの審査委員長も務める、エクステリアとガーデンの設計事務所「エクスプランニング」の古橋宜昌さんにお話を伺いました。これから家を建てる方、エクステリアのリフォームを検討されている方は必見です。

エクステリアの専門家 古橋宜昌さんに

最新のエクステリア事情についてお聞きしました!

今回、お話を伺うのはエクステリア商品で困りごとを解決するシリーズでおなじみのシルミさんです!

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はじめまして!本日はよろしくお願いします。
早速ですが、まずは住まいの顔とも言えるファサードについてお聞きできればと思います。

ここ数年は壁やフェンス、扉などがない、いわゆるオープンスタイルのファサードが多い傾向にありましたが、最近はしっかりと壁を設ける、スクリーンやフェンス、門扉もしっかり設置するというような、セミオープンからクローズスタイルが少しずつ増えてきていますね。

オープンスタイル

▲オープンスタイル

クローズスタイル

▲クローズスタイル

ファサードはオープンスタイルから

クローズスタイルが選ばれる傾向に

クローズスタイルの閉鎖的なイメージや費用が高額になるかもしれないという懸念からオープンスタイルを選ぶ方が多かったようですが、最近は徐々にクローズスタイルを選ぶ方が増えてきています。これは、道路からリビングが丸見えにならないように工夫することによって、生活する場として落ち着いた空間を作ることができるということに、気付く方が増えてきているからだと考えられます。

クローズスタイルが選ばれる傾向に

確かに落ち着ける空間かどうかは重要ですものね。
他にクローズスタイルのファサードにする際のポイントなどはありますか?

今までのクローズプランだと壁の内側に植栽をして、家の中から楽しむ庭というようなイメージのものが多かったのですが、最近では道路面に対して緑を出して、その後ろに壁やスクリーンを立てていく、街並みに緑を提供するようなお宅も増えています。

そんなお宅が増えれば日本の街並みが綺麗になりますね!
では、道路に面していることが多いカーポートはどうでしょうか?

カーポートのデザインは

直線にすることで建物と調和する

カーポートのデザインを直線に

これまで、カーポートの屋根は曲線のデザインが主流でしたが、これも変化しているようです。ここ数年で増えているのが、直線ラインのシャープなデザインの屋根。建物の水平ラインとマッチするので、建物と合わせて見たときに綺麗に見える効果があります。

さらにカーポートに透け感のない天井材をつけることによって、下から見上げたときに屋根の汚れが全く気にならないですし、何年経っても古さを感じさせないという特徴もありますよ。

カーポートの屋根のデザインによってそんな効果があるなんて知りませんでした!我が家のカーポートも見直してみようかな。

四季がある日本だからこそのガーデン作りを

四季がある日本だからこそのガーデン作りを

次にガーデンについてお聞きしたいのですが、最近はどのようなガーデンを希望する人が多いのでしょうか。

季節ごとに変わる風景を楽しめるようなガーデンを希望されるお客様が増えてきていますね。

日本には四季があり、春夏秋冬で移り変わる風景を楽しむ文化があります。最近ではガーデンに適度な植栽を施し、植物の成長や日々の変化を楽しみたいという方が増えてきているようです。中には植栽を植えずにコンクリートで固める方や、防草シートの上から砂利や人工芝を敷いてしまう方がいらっしゃいます。これは伸びた植栽や雑草の手入れが面倒な場合や、植物があることで虫が寄ってくるのを嫌ってのことなのですが、あまりおすすめはできません。

確かに日々のメンテナンスは面倒ですし、私も虫は嫌いなので気持ちは分かります。

私もお気持ちは理解できるのですが、植栽を植えたくないと希望するお客様には、1本でもいいので植えてみませんかとおすすめしています。

それはなぜですか?

植物を入れずに床と壁と金属だけで空間を作ったとしても、でき上がったときにあまり感動を与えることができないと思うからです。1本の木を植えてくれたお客様には、足元にも植栽することをおすすめして、少しずつ緑の割合を増やす提案をします。大抵のお客様は引き渡し時に「もっと植物を入れておけばよかった」と言っていただけますね。

やっぱり少しでも緑があるだけで落ち着ける空間になりますものね。

あとは夏の暑さ対策という意味でも木を植えることをおすすめします。屋根やオーニングを設置してもいいのですが、例えば落葉樹を1本植えると夏は木陰を作ってくれますし、冬は葉が落ちて太陽の光を部屋の中までしっかり入れてくれるので部屋が暖かくなります。

木を植えることにそんな効果があるなんて知りませんでした!
自然のカーテンのようで素敵ですね!

エクステリアリフォームは
修繕ではなく
フルリフォームで
綺麗に作り変えるのが主流に

リフォーム前

▲リフォーム前

リフォーム後

▲リフォーム後

エクステリアのリフォームというと、これまでは何かが壊れたから取り換える、汚くなったものをきれいにするといった、修繕や補修・交換が主でした。これはお客様にとって必要なものなのですが、ここ数年は今ある既存のものを壊して、全て綺麗に作り変えるフルリフォームが増えています。

リフォームというとやっぱり修繕や補修をイメージしてしまうのですが、フルリフォームの良い所ってどんなことがあるのですか?

従来の修繕や補修ですと、何かが壊れる、汚くなるといった不都合を改善するだけで、家の印象はそこまで大きく変わりません。フルリフォームの良いところは、建物を建て替えていないのに家を新しくしたかのように綺麗に見せることもできる点です。

エクステリア作りの
アドバイスを伺いました!

そういえば、友人が家を新築することになって、エクステリアを作るうえでアドバイスがあればお願いします!

新築時には早い段階でエクステリアの専門家に相談して欲しいですね。

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新築時はなるべく早く
エクステリアの検討を始める

これまで、新築時にエクステリアの検討は後回しにされる傾向がありました。家がまもなく完成という段階になって初めて駐車場はどうするのか、ポストは誰がつけてくれるのかなどと慌てる方も多かったようです。ところが、近年は建物の計画段階で、早めにエクステリアを決めていきたい、もしくはまだ建物の詳細が決まってないのに、先にエクステリアから決めていきたいという方もいるくらいエクステリアの検討のタイミングが早くなってきています。

そんなに早くから検討する人もいるのですか!
エクステリアを早くから検討するとどのようなメリットがあるのでしょうか?

土地に対してどの位置に建物を建て、玄関はここ、駐車場はここ、といったように配置を決めるのも、エクステリアのことを全く知らないと、あとで不便なところが出てくるのです。

不便なところとはどのようなことですか?

後からエクステリアを決めたので、カースペースが狭くなってしまい、駐車しにくくなってしまうことはよくありますね。また、玄関ドアの正面に階段を作ってしまって、道路からまっすぐ入るしかなくなってしまうケースもあります。

玄関ドアの正面に階段があるのって普通のように思うのですが、何が問題なのでしょうか?

玄関ドアの正面に階段があるのが悪いわけではありませんが、これだと狭小地の場合、狭さを強調することになってしまうのです。早い段階でご相談いただければ、階段を横につけて正面には壁を立て、奥行き感のある提案ができます。

壁にはポストや表札、インターホンをつけられますし、さらに、玄関ドアを開けても道路から中が丸見えにならないというメリットもあります。早い段階でご相談いただくことでこうした提案も可能になります。

新築時はなるべく早くエクステリアの検討を始める
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言葉でうまくイメージを伝えられないときは

写真や図面を用意して相談する

古橋さんのようなエクステリアの専門家に相談するときは、どのように相談すればよいのでしょうか?自分のイメージを言葉で説明するのが難しくて…

そういうときは、インターネットで調べたお気に入りのエクステリアの画像や、ご近所で素敵だなと思うようなお宅の写真などをご用意いただくといいですね。それによってお客様の好きなテイストが分かりますので、うまく取り入れてご提案できると思います。

それなら私でも簡単にできますね!

あとは、家の建築図面もご用意いただけるとベストですね。これがあればリビングやお部屋の配置、窓の位置、ガーデンスペースの大きさも分かりますので。
さらに道路側から家を撮った写真や、家の中からガーデンを撮った写真、2階のベランダから撮った写真などもあれば、お宅の今の状況を詳しく把握することができます。

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ガーデンは建物の中と外を一体化させる

ガーデン作りのポイントもあれば教えていただきたいのですが。

建物の中と外を一体化させることを意識して欲しいですね。私が必ず提案するのは、リビングの掃き出し窓の外に部屋の中と同じ高さでテラスを作ることです。

わざわざ同じ高さにしなくも出入りはできると思うのですが。なぜ同じ高さにするのですか?

段差といっても20cm程度なのですが、たかが20cm段差があるだけで人は出入りが億劫になって、テラスを利用しなくなってしまいます。また、ご高齢の方や車椅子を使われている方でも気軽にテラスを利用してもらえますしね。

ガーデンは建物の中と外を一体化させる

色々と教えていただき、ありがとうございました。今後の参考にさせていただきます!

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